マンションを購入する際、意外に気になるのがマンションの規模(総戸数)です。
単純に建物が大きいか小さいかだけではなく、管理費などのコストや立地、
居住者同士の距離感など、様々な違いがあります。
そこで今回の記事では、大規模マンションと小規模マンションの
メリットデメリットをご紹介します。
| 【目次】 1.大規模マンションのメリット ①共用設備が充実している ②世帯数が多いので管理費が安い 2.大規模マンションのデメリット ①マンションの外やゴミ捨て場までが遠い ②ご近所付き合いが希薄になりがち ③居住者の意見がまとまりにくい 3.小規模マンションのメリット ①居住者同士の距離が近い ②駅近や人気エリアに建っていることが多い ③管理組合の運営がしやすい 4.小規模マンションのデメリット ①管理費や修繕積立金の負担が大きい ②景観や日当たりが変化する可能性がある ③理事の順番が早くまわってくる まとめ |
同じような価格帯で大規模マンションと小規模マンションがあったら、
あなたはどちらを選びますか。
マンションを購入するときに間取りや立地は重視されても、
規模(総戸数)についてはあまり気にしないという方は多いようです。
しかし、マンション規模はとても重要なポイントで、
大規模マンションと小規模マンションでは住み心地がまるで違います。
それぞれにどのようなメリットデメリットがあるのか、
本稿で詳しく解説します。
※マンションの規模には明確な定義はありませんが、本稿では、
総戸数100戸以上のマンションを「大規模マンション」、
50戸未満のマンションを「小規模マンション」として
解説していきたいと思います。
1.大規模マンションのメリット
大規模マンションにはどのようなメリットがあるのでしょうか。
①共用設備が充実している
物件によっても異なりますが、大規模マンションは居住者向けの共用設備が
充実していることが多いです。たとえば、スポーツジムやシアタールーム、
パーティールーム、ラウンジなど豊富な共用設備が用意されていることがあります。
また、キッズルームや保育園、公園など、子育て世代には嬉しい設備があるマンションは
ファミリー層に人気があります。
②世帯数が多いので管理費が安い
マンションの共用設備にかかる経費や、建物の維持・管理に必要な費用は、
居住者が支払う管理費でまかなっています。大規模マンションの場合、
一世帯あたりで負担しなければならない管理費は少なくなるため、
小規模マンションよりも管理費が安い場合が多いです。
ただし、共用設備が多数ある物件の場合は、小規模マンションよりも
管理費が高額になるケースもあります。
2.大規模マンションのデメリット
次に、大規模マンションのデメリットについて解説します。
①マンションの外やゴミ捨て場までが遠い
マンションの規模が大きくなると、どうしても外に出るまでに
時間がかかってしまいます。
マンションによっては各階にゴミ捨て場が設置されていることもありますが、
そうではない場合、少し大変かもしれません。
また、朝の通勤時など、時間帯によってはエレベーターが混んで
なかなか乗れないということもあります。
②ご近所付き合いが希薄になりがち
総戸数が多い大規模マンションは、居住者同士の付き合いが希薄になりがちなため
「濃い近所付き合い」を求める方には不向きです。
また、大規模マンションの場合は、誰が居住者なのか不審者なのか
判断がつかないことが多いため防犯面で不安を抱く方もいらっしゃいます。
オートロック完備やエントランスにコンシェルジュがいるマンションであれば、
それほど心配はいらないかと思いますが、
最低限のご近所付き合いはしておくと安心かと思います。
③居住者の意見がまとまりにくい
居住者が多いため、何か決め事があるときにマンション全体の意見が
まとまりにくいというデメリットがあります。
特に大規模修繕などの大きな決め事があるときは、
意見が割れて話がまとまらないという事例も多くあります。
3.小規模マンションのメリット
ここからは、小規模マンションのメリットデメリットについて解説します。
①住居者同士の距離が近い
距離が近いといってもマンションなので、一戸建てよりも
近所付き合いはそれほど濃くはありません。
それでも、大規模マンションに比べると住居者同士の距離は近い傾向があります。
大規模マンションのデメリットでも述べましたが、
マンションの総戸数が多いほど誰が住居者なのか不審者なのか
判断がつきにくくなります。
小規模マンションなら、名前は分からなくとも顔は何となく覚えていることが多いので、
居住者以外が敷地内にいたら「あやしい人がいる」と防犯意識を働かせることができます。
②駅近や人気エリアに建っていることが多い
大規模マンションは広い土地でないと建てられないため、
駅から少し離れた立地であることが多いです(タワーマンションを除く)。
一方、小規模マンションは駅近や人気のある立地に建っていることが多くあります。
大規模マンションのように共用設備がなくても、近所にスーパーやコンビニ、
公園や病院、スポーツジムなどの施設が充実していれば、何の不便もありません。
③管理組合の運営がしやすい
大規模マンションの場合は、居住者から出る様々な意見をまとめるのは大変ですが、
小規模マンションは居住者が少ないので意見がまとまりやすく、
意思疎通がスムーズです。また、居住者間の団結力が生まれやすいため、
「このマンションの資産価値を維持しよう」と、居住者それぞれが
マンションに対する意識が高くなることもあります。
ゴミ捨て場や廊下、エントランスなどの共用設備を居住者全員が大切に使用することで、
マンションの資産価値を保つ効果が期待できます。
4.小規模マンションのデメリット
最後に、小規模マンションのデメリットをみていきましょう。
①管理費や修繕積立金の負担が大きい
小規模マンションは、一世帯あたりで負担しなければならない管理費や
修繕積立金のシェアが多くなるため、大規模マンションよりも
ランニングコストが高くなることがあります。
小規模マンションに限ったことではありませんが、マンションを購入する際は、
管理費や修繕積立金の金額が相場よりも高額な設定になっていないか
チェックしましょう。
おおよそ、専有面積の㎡あたり200円くらいが相場となります。
たとえば、70㎡程度の物件の場合
管理費:14,000円/月
修繕積立金:14,000円/月前後
合計28,000円/月程度が妥当な額となります。
②景観や日当たりが変化する可能性がある
近隣に高いビルやマンションが建てられた場合、
景観や日当たりが変わってしまう可能性があります。
目の前の土地がいくら狭いといっても、平屋以外の建物が建てば、
日当たりが悪くなるのは確実です。
将来的な景観や日当たりがどうしても気になる、という方は、
タワーマンションの方が向いているかもしれません。
③理事の順番が早くまわってくる
マンション管理組合の役員(理事・監事)の選出方法は、
輪番制と立候補制の2通りがあります。役員を輪番制でまわしている小規模マンションは、
公平性がありますが、すぐに順番がまわってきてしまいます。
正当な理由があれば、拒否や辞退は可能ですが、居住者の反感を買うだけではなく、
罰金制度を設けているマンションがあるので要注意です。
特に若い世代が多く住むマンションの場合は働いている方がほとんどのため、
「仕事が忙しい」という理由は通らない可能性が高いです。
やむなく辞退する場合は「海外赴任で不在になるため」など正当な理由(もちろん嘘はダメです)
を伝えましょう。
まとめ
資産価値で考えるなら…どっち?
大規模マンションで注意が必要なのは、売却する時期が同じタイミングになりやすく、
価格競争が起きやすいことです。
人気がある大規模マンションなら高く売れるとお考えの方も多いかもしれませんが、
マンション内で同じ時期にいくつも売りに出されていると、希少性がなくなることもあります。
また、ひとつが安売りをしてしまうと、一斉に資産価値が下がる可能性もあります。
小規模マンションならこのような事態にはならないとは断言できませんが、
将来、マンションを売却する可能性がある方は、安易に「大規模マンションだから高く売れる」、
「人気のタワーマンションだからきっとすぐに売れる」と考えないようにしましょう。
今回は、大規模マンションと小規模マンションのメリットデメリットをご紹介しましたが、
どちらも一長一短です。
結局のところ、住む人のライフスタイルや価値観によって良いと思うのは違います。
どちらがご自分に合っているかしっかりご検討ください。